経営者向けのいわゆる節税保険が無くなるということで、保険業界が激震しております。
2月に発表されたのは、数年後の返戻率が高くなる「全損保険」「半損保険」がメインでした。
しかし今回、ついに短期払いの医療保険までターゲットにされたようです。
【節税保険とは?】経営者にメリットが大きい保険
「保険で税金が節約できます。」
そんな節税効果が前面に打ち出された保険商品が、節税保険と呼ばれています。
正しくは節税保険という名称ではありませんが、支払い保険料が全額経費(全損)もしくは半額経費(半損)など、一定割合で経費計上できる保険はそう呼ばれています。
【有名な節税保険】日本生命のプラチナフェニックス
日本生命(ニッセイ)が2017年4月に発売した「プラチナフェニックス」という経営者向けの保険が有名です。
プラチナフェニックスは2017年度だけで5万6千件も販売し、保険業界でも同様の保険商品を販売しようという流れが加速したと見られています。
【節税保険という保険は無い】正確には「逓増定期保険」など
「節税保険」という名称の保険商品は無い
節税保険という愛称で呼ばれていますが、正確には節税保険という名の保険商品はありません。
有名なのは「逓増定期保険」
経営者が節税目的で使う保険として有名なものに、「逓増定期保険」があります。
保険料を支払っている時期は、支払い保険料の全額(全損)や半額(半損)が、経理処理で損金計上できるという仕組みです。
【どのぐらい節税効果があるのか?】経営者にとっては魅力的!
支払った保険料の全額、もしくは半額を損金計上できる保険商品が多いです。
【国税庁の指摘】保険本来の役目ではない?営業手法に問題アリ
保険は本来、相互扶助という考え方で成り立っています。
しかし、営業マンが経営者に向けて「節税に役立つ」という説明をしており、それが大きな問題と指摘されたようです。
同庁は販売手法も問題視。生保側に「節税のメリットが過剰に強調されて売られており、保険の趣旨を逸脱している」と指摘し、早期に改善するよう指示していた。
yahoo!ニュースより:生保各社、「節税保険」販売休止へ。国税庁の税務取り扱い見直しで
また、貯蓄型の保険ではないのに返戻率が50%を超えているという点も問題視されています。
【保険会社の今後は?】節税保険を収益の柱にしている保険会社は厳しくなりそう
大同生命など、経営者向けの保険商品を中心に扱っていた保険会社が、今後どういった経営戦略をとるのか?
今後の動向に注目していきたいと思います。
【ファイナンシャルプランナーの今後は?】節税保険で稼いでいるFPは厳しくなりそう
個人でファイナンシャルプランナーのFP事務所など設立されている方も、法人顧客が中心だと今後は厳しくなる気がします。
とはいえファイナンスに関する知識は、経営コンサルティング・事業コンサルティングといった業種へのキャリアチェンジにも最適と言われています。
個人事業としてFPを続けていくのは厳しいと感じ、コンサルタントに転職する方もいるようです。
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